【2015年】SNS最新情報から考える、企業のSNS使い分けポイントまとめ 〜Instagram・LINE・YouTube編〜

LINEやInstagramなど新たなSNSの台頭によって、SNS利用スタイルが多様化する中、企業は、どのSNSをどう使い分け、連携させるべきでしょうか?

前回の「Facebook・Twitter編」に続き、今回は、Instagram/Twitter/YouTubeについて、それぞれのユーザー属性、ガールズ(20代女性)利用スタイル、企業アカウントの実態、使い分けポイントを整理していきたいと思います。

  • Instagram概況&ガールズ利用スタイル
  • Instagram 企業アカウントの利用実態、使い分けポイント
  • LINE概況&ガールズ利用スタイル
  • LINE 企業アカウントの利用実態、使い分けポイント
  • YouTube概況&ガールズ利用スタイル
  • YouTube 企業アカウントの利用実態、使い分けポイント
  • まとめ

instagram概況&ガールズ利用スタイル

今まさに急激にユーザー数を伸ばしているInstagram!
先月、全世界のユーザー数が4億人を突破したと発表し(2015年9月, Instagram公式発表)、Twitterのユーザー数を追い抜いたことと、その急激な成長率で、世界を驚かせました。

国内でも「20代女性」を中心にユーザーが急増中!ファッションやトレンドへの感度が高く、オシャレでリア充な女性、デザイナーやカメラマンなどクリエイティブな人が多いと言われています。

▼Instagram国内ユーザーの年代比率に関する調査結果(出処:App Abe Report, 2014/12, 国内約3万台のAndroid端末を分析)
Instagram_user

また、私たちの調査では、Instagramを最も頻繁に使っている人は、他のSNSを最も頻繁に使っている人に比べて、「雑誌を購読している」人が多いという結果も出ています。(N=330人、2015年、WEBアンケート調査)

「投稿」のスタイルは、上手に撮れたお料理の写真や子供の写真など、Facebookにはちょっと投稿しづらいような日常の一コマでも、Instagramなら(写真さえキレイなら)投稿しやすいというところが、魅力になっているようです。

また、「閲覧」メインで、雑誌感覚で眺める利用スタイルも人気です。

フォローしているアカウントについて尋ねると、Instagramユーザーの約半数が「国内の有名人」をフォロー、約1/3が「海外の有名人」をフォローしていると答えていて、モデルやタレントなどオシャレな人をフォローして、雑誌のように購読したり、有名人のブログ代わりに購読するスタイルが目立ちます。

▼Instagramフォロー状況(N=83, 20代女性Instagramユーザー)
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「写真+ハッシュタグ」が中心のコミュニケーションなので、言語の壁を超えやすいのも特徴で、気軽に投稿した写真に対して海外からコメントが付いたりすることも魅力の1つだといいます。(2015年, グループインタビューより)

 

Instagram 企業アカウントの利用実態、使い分けポイント

Instagramユーザーは、「ハッシュタグ検索」でフォローしたいアカウントを積極的に探す傾向があり、(有名人・非公式アカウントを除く)企業アカウントに関しても、積極的にフォローする傾向があります。

私達の調査では、「20件以上フォローしている」が最も多く、他のSNSと比べても最も企業アカウントフォローに積極的な姿勢がうかがえました。

▼Instagramにおける有名人・非公式アカウントを除く、企業アカウントのフォロー状況(N=83, 20代女性Instagramユーザー)
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フォローする理由としては、「好きなブランド・商品だから(47.0%)」の他にも、「ファッションの参考に」「インテリアの参考に」「ヘアメイクの参考に」といった理由が上位に挙がっていて、雑誌のように写真を眺めて楽しい、インスピレーションを得られるアカウントが好まれる傾向がうかがえます。

▼Instagram企業アカウントをフォローする理由(N=83, 20代女性Twitterユーザー)

insta_style

 

また、Instagram活用のメリットとして、ハッシュタグを使った写真投稿キャンペーンを展開しやすいという点が挙げられます。

例えば、今年2015年4月24日~2015年5月31日に開催された正露丸の「Instagram写真投稿キャンペーン お出かけ時のバッグの中身をシェア」キャンペーン。
「#正露丸キャンペーン」というハッシュタグをつけ、InstagramかTwitterで「お出かけ時のバッグの中身」を投稿するというもの。

雑誌や有名人のSNSで良く見かける「バッグの中身の写真」 のようなイメージで、実際に人気読モともコラボ。一般ユーザーからも、可愛いポーチや化粧品、その他のこだわりアイテムなど、女子力高めのグッズが寄せられました。

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スクリーンショット 2015-10-18 22.54.42

「本当は(自分の女子力の高さを)みんなに見て欲しいけど、自分から投稿するのはちょっと気が引ける・・・」という乙女心を押さえたキャンペーン企画と言えるのではないでしょうか。

「薬」を題材としたSNSキャンペーンは、一見難しそうに思うかもしれませんが、利用シーンではなく携帯シーンを切り取ることで、お出かけ・旅行といった楽しいイメージや、オシャレで女子力高めのイメージを添えて、キャンペーンを盛り上げることもできます。

 

▼instagramの使い分けポイント

  1. 企業アカウントを積極的にフォローするユーザーが多いので、憧れの対象になるような、眺めているだけで楽しい写真コンテンツを発信できる場合にはぜひ活用したいSNS
  2. 典型的には、ファッション、インテリア、ヘアサロン、ネイルサロン、旅行、料理教室、ガーデニングなど…
  3. 雑誌を企画するように、アカウントの切り口を企画すると良い
  4. ターゲット層としては、10〜20代など比較的若い層がメインターゲットという場合に相性が良い。特に、オシャレ・トレンドへの感度が高くリア充な人、クリエイティブ志向が強い人にリーチしたい場合に相性が良い。
  5. 写真が中心で言語の壁を超えやすいので、海外へ広く発信したい場合にも相性が良い。
  6. ハッシュタグを活用したフォトコンテストで、質の高い写真を集めやすい。「多くの人に見てほしい」というユーザー心理をとらえて企画する。

LINE概況&ガールズ利用スタイル

世界では月間アクティブユーザー数、1億8,100万人(2015年4月, 出処:「LINE 2015年4-9月期 媒体資料」)と他SNSに比べてやや少ないLINEですが、国内登録者数は、5,800万人を突破!
国内では、FacebookやTwitterの2倍以上のユーザーを抱え、幅広い年齢層に利用されています。
そのうち約7割は「毎日LINEアプリを利用」していて(2015年, 出処:「LINE 2015年4-9月期 媒体資料」)、今やケータイメール代わりの連絡ツールとして、なくてはならないインフラのような存在になりつつあります。

▼LINE世代別利用状況
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(参照:総務省 平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査<速報>(PDF)

私たちが行った、20代女性を対象としたアンケート調査でも、LINEの利用スタイルとして、「メール代わりに使っている」人がダントツで多く(88%)、「家族との近況報告に利用している」ユーザーも36.6%と比較的多い結果となりました。

また、「仲の良い人とグループトークをしている」という人も過半数となり(64%)、1:1のメール文化が、LINEによって変わってきて「グループトーク」文化が定着しつつあることがうかがえます。

▼LINE利用スタイル(N=216, 20代女性LINEユーザー)
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また、LINEホームに関しては、80%以上のユーザーがホームの存在自体は知っているものの、「利用していない(36%)」「チェックはするが投稿やコメントはしない(24%)」人たちが多く、なかなか活用しきれていない様子も垣間みられました。

▼LINEホームの利用方法(N=216, 20代女性LINEユーザー)
line_home

 

LINE 企業アカウントの利用実態、使い分けポイント

LINEにおける企業アカウントのフォロー数は、「友達になっていない」が最も多く、積極的に購読するInstagramとは対象的な結果となりました。
LINEは、親しい友人・家族間の連絡ツールであり、PUSH性も強いだけに、企業からの投稿に煩わされたくないという傾向が強く出ているのではないでしょうか。

▼LINEにおける企業アカウントフォロー数(N=216, 20代女性LINEユーザー)
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また、企業アカウントのフォロー理由としては、他SNSでは「好きなブランドだから」が最も多くなる傾向があるのに対し、LINEでは「スタンプが欲しかったから」がダントツで多い(67%)結果となりました。
ただ、スタンプを入手した後に、アカウントをブロックしたり、LINEホーム上の投稿も見ていないユーザーが多いと考えられることから、「スタンプを使えば使うほど、ブランドへの好感度がUPする」というように、スタンプ自体をブランドの認知度・好感度UPに直結するブランディングツールとして企画していくのが得策だと考えられます。
1,000万円近い予算が必要になる公式スタンプの他に、誰でも無料でスタンプを売り出せるクリエイターズスタンプもあるので、キャラクターを持っている企業や自治体では、うまく活用できる可能性があるのではないでしょうか。

▼LINEにおける企業アカウントフォローの理由(N=216, 20代女性LINEユーザー)
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次いで「お得なクーポン等を発信しているから(34%)」という理由でのフォローが多く、飲食店やコンビニ、ドラッグストアなど日常的に利用するようなお店では、クーポン発行による集客効果を狙うことも考えられます。
商店街のお店など、地元密着型の小規模事業者にとっては、「LINE@」も活用しやすいと考えられます。

▼LINEの使い分けポイント

  1. 幅広い世代間で、親しい友人・家族間の連絡ツールとして、最もメジャーなツールとなっているため、企業ブログ等では「LINEシェア」ボタンが必須!
  2. 企業アカウントによるPUSH型投稿を嫌う傾向があるため、スタイル提案や読み物コンテンツの発信には不向き。
  3. 日常的に使うお店で、クーポン発行による集客には相性が良い。
  4. スタンプを使って、ブランドの認知度・好感度を高める施策が考えられる。

youtube概況&ガールズ利用スタイル

世界で10億人以上(2015年, 出処: youtube公式)、国内でも約5,000万人(2015年1月, 出処:ニールセンニュースリリース)が利用する、最大の動画SNS「YouTube」は、幅広い世代に、幅広いスタイルで利用されています。

端末別(パソコン・携帯)の利用率をみると、20〜30代は、スマホでの視聴がPCの2倍近いのに対し、50〜60代ではPCによる視聴の方が多く、世代によって利用スタイルが異なることが分かります。

▼端末別利用率
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(参照:「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表

20代女性の利用スタイルとしては、「スマホを中心に、スキマ時間の暇つぶしに利用」している様子が目立ちます。

「お一人様タイム」がある独身社会人では、寝る前の時間に、お笑いなどのおもしろ動画や、動物の癒し動画、趣味に関する動画などをチャンネル登録して視聴することで、日々の疲れを癒している様子もうかがえました。

また、「テレビの代わり」に視聴したり、移動中などにミュージックビデオを視聴し音楽を楽しむスタイルも見られます。

▼youtube利用スタイル(N=330, 20代女性)
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また、ママ層では「子供をあやすため」に、子供向けの番組や音楽を再生するという利用スタイルが、TOP2にランクインしています。

YouTube 企業の使い分けポイント

例えば、ヨガ教室・英語教室・音楽教室・お料理教室など「習い事」系では、教室の一部コンテンツを動画で配信することで、生徒さんが復習のために視聴し、満足度UPに繋がると共に自然なシェアによる口コミに繋がったり、検索エンジン経由で訪れた新規ユーザーにとっても教室の様子をイメージしやすく体験申込み率がUPするなどの効果を期待できます。

ヨガなら、夜寝る前に自宅で毎日実習できる15分ずつの動画コンテンツを用意しておけば、教室に通っている生徒さんも自宅学習しやすく効果が高まりますし、自然な口コミや新規獲得にも繋がるなら一石三鳥ではないでしょうか。

ママ層に向けては、例えば、ロッテの「カフカ」という商品のテーマ曲「ふかふかかふかのうた」は、赤ちゃんの泣きやませSONGとして、3年前にUPされてから公式動画で1,187万回以上再生され、「15分連続再生」などのユーザー編集バーションも含めるとおそらく「億」の単位で再生されています。
ママを対象した商品であれば、赤ちゃんが泣き止んだり、子供が夢中で観てくれるような動画コンテンツを用意することで、認知度UP・ロイヤリティUP施策になります。

▼youtube使い分けまとめ

  1. 20代〜30代は、スマホで隙間時間に視聴するスタイルがメジャー
  2. 寝る前の自由時間に視聴したい動画(お出かけ系・趣味関連・お料理系・ヨガ等)は、相性が良い
  3. ヨガ教室・英語教室などの習い事系は、撮影コストも低く、既存顧客の満足度UPにもつながりやすいため、費用対効果が高いと考えられる
  4. ママ層を対象とした商品では、泣きやませSONGや子供が繰り返し夢中になる番組・歌・物語などの動画コンテンツを用意する施策が考えられる

まとめ

前回の「Facebook・Twitter編」と併せて、5つの国内主要SNSについて、ざっとユーザー数・ユーザー層、20代女性の利用スタイル、企業アカウント利用実態、使い分けポイントをまとめて参りました。

使い分けを考える際は、ユーザー層(リーチしたいユーザーは誰か)と、相性の良いコンテンツの種類から考えるのが、最も分かりやすいと思います。

例えば、30代以上にも幅広くリーチしたくて、キレイな写真を用意できる場合はFacebookが検討しやすいですし、
クーポンなど価格訴求によって集客できる業種の場合は、TwitterやLINE、
キャラクター系なら、Facebook/Twitter/LINE、
動画なら、YouTubeチャンネルを作りつつ、Facebook/Instagramでも発信する・・・
といったことが考えられます。

Point

 

様々なSNSが普及したことで、企業の活用の仕方も多様化しています。
「うちの業種業態では難しいのでは・・・」と諦めていた場合でも、ほとんどは企画次第で効果的に活用できると思うので、様々な事例にアンテナをはり、”企画力”を磨き続けていく必要があるのではないでしょうか。

【2015年】SNS最新情報から考える、企業のSNS使い分けポイントまとめ 〜Facebook・Twitter編〜

LINEやInstagramなど新たなSNSの台頭によって、SNS利用スタイルが多様化する中、企業は、どのSNSをどう使い分け、連携させるべきでしょうか?

Facebook/Twitter/Instagram/LINE/YouTubeといった主要SNSについて、それぞれの最新状況(ユーザー数・ユーザー層)、ガールズ(国内20代女性)利用スタイル、企業アカウント利用実態のリサーチ結果を整理すると共に、「使い分けポイント」をまとめてみました。

顧客の具体的な姿をイメージし、マーケティング戦略を見直すために、お役立て頂けたら幸いです。詳しい方でも、新しい発見があるかと思います。

まずは、Facebook&Twitter編から。

  • Facebook概況&ガールズ利用スタイル
  • Facebook 企業アカウントの利用実態、使い分けポイント
  • Twitter概況&ガールズ利用スタイル
  • Twitter 企業アカウントの利用実態、使い分けポイント

Facebook概況&ガールズ利用実態

世界のアクティブユーザー数(MAU)14億9,000万人(2015年6月, 出処:facebook公式)と、世界最大規模のSNSとなったFacebook!

日本の登録者数も、2011年1月の約180万人から、約2,400万人(2015年9月, 出処:Facebook広告ツール)へと、ここ数年間で、急速にユーザー数を伸ばしました。

世代別では、20〜30代が中心ではありますが、40代でも「4人に1人(23.8%)」、50代でも「5人に1人(19.6%)」が利用し、10-20代が中心のTwitterやInstagramに比べ、【主婦】や【おじさま】など30代以上にもリーチしやすいのが特徴です。

▼世代別利用状況

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(参照:総務省  平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査<速報>(PDF)

私達が、20代女性330人を対象としたWEBアンケート調査(2015年, 独自調査)では、約6割がFacebookアカウントを持っており、そのうち過半数が「ほぼ毎日閲覧」していると答えていて、「閲覧」という意味では現在もアクティブに利用されていることがうかがえます。

一方で、「投稿」に関しては、「年に数回程度」が最も多い回答となりました。

「幅広い友人・知人と繋がる」というのがFacebookの特徴であり、特にFacebookユーザーの63%が「今後会う予定のない昔の友達」と繋がっていると答えているので(N=194, 20代女性Facebookユーザー)、「気軽に投稿しづらい」傾向があるのではないでしょうか。

▼Facebook利用状況(20代女性)

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やや投稿しづらい傾向があっても、流れてくる投稿に対しては「気軽に「いいね!」する(55%)」、「気軽にコメントする(33%)」と、気軽に反応する人がマジョリティという結果となりました。(下図)

中でも特にママ層(20代)は「気軽にコメントする」が50%とダントツで高く、「投稿」や「シェア」に対しても「子なし」グループよりもかなり積極的な姿勢がうかがえました。
子供や家族で出かけた写真をUPしたり、お互いにコメントし合ったり、自由に遊びに行けない分SNS上でコミュニケーションを楽しむ傾向が推察できます。

▼Facebookの利用スタイル(N=194, 20代女性Facebookユーザー)
FB_userstyle

一方で「「いいね!」せずに(こっそり)リンクをクリックする(27%)」「幅広く繋がっているため、投稿しづらい(20%)」という人も少なからず出てきています。
企業アカウントの投稿に対しては特に、「いいね」やコメントによって友達に波及しないように、こっそり閲覧・リンククリックしている人が出てきていると思われるので、いいね・コメント数だけでなく、リンククリック・写真ビューなどのアクション数もしっかりKPIに入れていく必要があると思います。

今後、SNSの使い分けが進んでくると、Facebookは最も幅広い知人と繋がり、「重要なライフイベントの近況報告ツール」として活用するスタイルがマジョリティになるのではないかと考えています。
「投稿しづらい」と感じる人は、日常の気軽なコミュニケーションツールを、他SNSに求める可能性があります。
それでも、「最も幅広い友人・知人と繋がっている」というのは価値のあることで、今後も、人脈の維持や、自分の周りで起きていることを知るために、「閲覧」はアクティブに行われるのではないか、と予測できます。

また、社会的にアクティブに活動している人は、「趣味や公的な活動報告」「自己PRツール」としてFacebookを利用する傾向があり、今後のFacebookのアクティブユーザー像の1つとして考えられます。

Facebook 企業アカウントの利用実態、使い分けポイント

Facebookの企業ページについて、「いいね!」する理由としては、好きなブランド・商品だからが最も多く(29%)なりました。
一方で、Facebookユーザーの半数近くが「(企業ページには)いいね!しない(45%)」と答えています。

▼Facebook企業ページに「いいね!」する理由(N=194, 20代女性Facebookユーザー)
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「いいね!しない」理由としては、「発信している内容に惹かれないから(36.6%)」が最も多く、次いで「不要な投稿(ノイズ)が流れてきたら嫌(33.5%)」、「機会がなかったから(33.5%)」となっています。
実際、様々な事例を見ても、「コンテンツの魅力」が、成否を分かつ最も重要なポイントになっていると思います。
加えて、Facebookは「ノイズ(不要な投稿)」を嫌う傾向が、Twitterなどの他SNSに比べても強いのが特徴なので、「たくさん投稿した方が良い」というのではなく、「ユーザーが求める情報を厳選して投稿した方が良い」と考えるべきだと思います。

▼Facebook企業ページに「いいね!」しない理由(N=194, 20代女性Facebookユーザー)
FB_notlike

Facebookページを運用している企業の方は、

  1. ユーザー目線で、魅力的なコンテンツを提供できているか
  2. ノイズになっていないか
  3. 商品・ブランドを気にってくれた人をSNSに誘導する導線がスムーズか

今一度、チェックしてみると良いのではないでしょうか。

▼Facebook使い分けポイント

  1. 幅広い世代を対象とする場合や、30代以上にリーチしたい時にも使いやすいSNS
  2. 観光業やアプリ・WEBサービス、オンラインショップなど、グローバルにマーケティングしたい場合にも使いやすい
  3. 写真が重要なので、毎回の投稿でキレイな写真(または動画)を用意できる場合に使う(テキストのみ投稿は不向き)
  4. 典型的な活用法は、レシピ情報や旅の情報など、雑誌のような感覚で「眺めて楽しい写真+お役立ち情報」を発信する
  5. 長い文章は敬遠されるため、情報の詳細は、WEBサイト(自社メディア)の記事に飛ばすと相性が良い(但しリンククリックせずFB上で見ても価値がある投稿に)
  6. 応用例)お役立ち情報の定期的な発信が難しい場合、キャラクターを使った1コマ漫画や動物の癒やし写真などで盛り上げ、認知度UPや親しみ感UPに繋げる方法も。
  7. ノイズを嫌う傾向が強いので、厳選したコンテンツを「ターゲット×コンセプト」を絞って展開する

典型例が当てはまらない場合の例ですが、例えば「ルルルン」というフェイスマスクでは、「ルル子」というキャラクターを作り、毎日「本日のルル子」の一コマ漫画を投稿しています。
その内容が、楽しくて女性の共感を呼ぶ内容なので、いいね・シェア・コメントも多く、企業側でもコメントに丁寧に返信されていて、双方向コミュニケーションが盛り上がっている様子が分かります。
一コマ漫画の左下には「そんなこんなで今夜もルルルン」の文字があり、商品の認知度UPに自然に繋がるようになっています。
フェイスマスクは、たくさんの種類がある中で、「聞いたこともない商品」を買うことはまずないですが、私自身、旅先で「ルルルン」を見つけた時、「ルル子」を購読していたために「一度試してみたい」と思い、思わず買ってしまった経験があります。

▼Facebookページ「ルル子」投稿例

Facebook_case01

twitter概況&ガールズ利用スタイル

Twitterは、世界で月間3億200人(2015年3月, 出処:twitter公式)、国内では月間約1,950万人(2014年6月,出処:emarketer)に利用されています。

2011〜2012年に、国内でFacebookユーザー数が急増しましたが、Twitter特有のゆるくて気軽な匿名文化がもともとの日本のネット文化に合うこともあり、「Twitter派」として残っているユーザーも少なくないように思います。

また、特に新たにSNSを使い始めた若年層に支持され、現在では、10代〜20代、学生・独身社会人がマジョリティとなっています。

▼世代別利用状況
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(参照:総務省  平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査<速報>(PDF)

20代女性を対象としたWEBアンケート調査(2015年, 独自調査)では、20代女性の約6割がアカウントを保有し、59%(アカウント保有者のほぼ全て)が月に1回以上閲覧すると答えていて、アクティブに利用されていることが分かります。

投稿に関しては、Facebookでは「年に数回程度」投稿する人が最も多かったのに対し、Twitterでは「ほぼ毎日」投稿する人が最も多い結果となりました。
「もっとも気軽に投稿できるSNSは?」という質問に対しても、「Twitter」という回答がダントツで多く、「気軽に投稿できる」ことが魅力と言えます。

▼Twitterの利用状況(N=330, 20代女性)
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Twitterユーザーの5人に1人(22.6%)がTwitterアカウントを複数持っていて、特に学生では3人に1人(35.7%)が複数アカウント持っていることが分かりました。
実名制のFacebookでは「1人1アカウント」と規定されていますから、これもTwitterの特徴と言えます。

Q9

 

利用スタイルとしては、「友達とのやり取りとして(LINEのグループ感覚)(38.9%)」「ニュースや情報収集に(新聞や業界誌代わり)(36.8%)」という利用が多いようです。

追加で行ったグループインビューで、情報収集ツールとしての利用では、天気や一般ニュースだけでなく、業界情報、趣味の情報、好きなブログの購読などから、災害・電車の遅延情報など幅広い情報収集に役立てている様子がうかがえました。

また、「メモ代わりに投稿(28.4%)」する人も多く、「電車が遅れてる〜」など、その時々の状況や気持ちなども気軽に投稿しやすいという声が挙がるなど、Facebookに比べて気軽に投稿しやすい、ノイズ許容度が高いという特徴が見られます。

▼Twitter利用スタイル(N=190, 20代女性Twitterユーザー)
TW_userstyle

また、好きな投稿をストックしておくために「好きな投稿をお気に入りする(36.8%)」ことができる点も、特徴です。

その他、「ハッシュタグを付けてツイートする(10%)」「instagramと連携(5.3%)」する人も増えています。

 

Twitter 企業アカウント利用実態、使い分けポイント

企業アカウントのフォロー状況としては、約70%の人が何らかの企業アカウントをフォローしていて、「5〜20件程度フォロー(31.1%)」が最も多い結果となりました。

情報収集ツールとして活用するユーザーが多く、気軽にRTするなど「拡散性が高い」ことから、企業ブログの購読ツールとしての活用するなど、コンテンツ・マーケティングとの相性が良いと言えます。

▼有名人・非公式アカウントを除く、企業アカウントのフォロー状況(N=190, 20代Twitterユーザー)
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主なフォロー理由としては、「好きなブランド・商品だから(62.1%)」が最も多く、次いで「よく使うお店の最新情報/お得情報を知るため(47.3%)」となりました。
好きなブランド・商品だからなんとなく購読する人が多い一方で、すぐ使えるお得情報などに対する感度が高いのもTwitterの特徴と言えます。

加えて「面白い/癒される投稿が多い(23.5%)」という理由でフォローしている人は、Facebookの場合に比べ2倍以上いて、twitter独特のゆるい文化の中で、「面白い」「癒される」という点がユーザーに受け入れられる様子が垣間みられます。

▼Twitter企業アカウントをフォローする理由(N=132, 20代女性Twitterユーザー)
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Twitter活用のメリットとして、「ハッシュタグ」を活用したキャンペーンが手軽に展開できる点が挙げられます。

一例として、グリコ「ジャイアントコーン」では、「#おつかれさまですジャイアントコーン」を付けて、頑張ったことを投稿すると、”毎日”1名様に、綾瀬はるかのメッセージカードとジャイアントコーンが当たる!というキャンペーンを展開しています。
今年の4月から、半年以上継続していますが、「毎日当たる」ということで、今でも数分おきに投稿が集まっていて、長期間に渡って盛り上げ続けられています。

「#おつかれさまですジャイアントコーン」Twitterキャンペーン

Twitter_case01

こういったキャンペーンでは、「公式アカウントをフォローしてプレゼント応募完了」としている場合が多く、うまく設計すれば、広告費をかけずにフォロワーを増やすことができ、ブランドや新商品などの認知度UP・ロイヤリティUPにも繋げられます。

▼Twitterの使い分けポイント

  1. 10〜20代の若年層が最も多い
  2. 情報収集ツールとしての活用が多く、拡散性も高いことから、企業ブログの更新情報を発信するなど、コンテンツ・マーケティングとの相性が良い
  3. お得情報への感度も高く、クーポン発行などの相性も良い
  4. 「面白い」「癒し」などのゆるさも受け入れられやすく、キャラクターのつぶやきなども相性が良い
  5. ユーザーが積極的に企業アカウントをフォローするので、フォロワー数が純増しやすい
  6. 「ハッシュタグ」を活用した拡散系キャンペーン・共創型キャンペーン展開が手軽にできる

以上に、FacebookとTwitterの概況、使い分けポイントについて、ざっとまとめました。
Instagram・LINE・YouTube編」と併せてご活用ください。

 

O2Oの落とし穴!O2Oは「オンラインで新規開拓」ではなく「店頭で来店者といかに繋がるか」が成功の鍵!(具体例あり)

「FacebookやTwitterでユーザーを集めたのに、来店に繋がっていないじゃないか!!」と思ったことはありませんか?
それでは、集めたオンラインユーザーの内、実際にお店に来たことのある「来店経験者の割合」は、どのくらいでしょうか?

行ったことのないお店に、わざわざ所在地を調べて、地図を見ながら出向くのは、とてもハードルの高いことです。

「O2O(Online to offline)」というと、つい「新規」ばかりに目がいき、広告やキャンペーンで新規ユーザーを集めれば、実店舗にお客さんが湧き出て来るように思われてしまいがちですが、実はその誤認こそが最大の落とし穴ではないでしょうか?

着実なO2Oの考え方は「来店者にいかにリピーターになってもらうか」ということで、そのためにこそ、SNSを使うべきです。
成功の鍵を握るのは、「来店者と店頭でいかに繋がるか」という工夫があるかないか―。

今回は、着実に成果を上げるO2O戦略について、具体的な事例・アイデアを交えながら考えます。

  • 「店頭で来店者といかに繋がるか」が成功の鍵となる!3つの理由
  • O2Oの落とし穴
  • 【具体例01】店舗で無料の無線LANサービスを提供
  • 【具体例02】アプリダウンロードで明らかにお得!
  • 【具体例03】来店者の日常時間に入り込むアプリ
  • 応用アイデア
  • まとめ

「店頭で来店者といかに繋がるか」が成功の鍵となる!3つの理由

これには3つ理由があります。

新規より来店者の方が、来店促進の費用対効果が高い

一度来店した時点で、以下の3つの条件を満たしていることになります。

  1. そのお店がある地域に、度々訪れる可能性が高い(生活圏内)
  2. お店の場所、道順を知っている
  3. 商品に興味関心を持ったことがある

年齢や性別、住んでいる地域などの属性や、検索ワードでターゲティングするよりも、上記3点を満たす「来店者」を対象とした方が、はるかに集客に繋がる可能性が高いはずです。

来店頻度を高める施策なくして、新規開拓をしても非効率

来店頻度を高める施策もないのに、新規開拓にお金や労力をかけるのは、いわば穴の空いたバケツに頑張って水を注ぎ続けているようなものではないでしょうか?

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新規開拓は大切なことですが、それ以前に、来店頻度を高める仕組みづくりが必要、というケースがほとんどではないでしょうか。

来店者の満足度UPが、新規開拓に直結する

来店頻度を高めるということは、「たまたま立ち寄っただけ」という人を「常連客」へ、貴店が大好きな「ファン」へ、積極的に友人を呼び込んでくれる「パートナー」へと育てることにも繋がります。

それこそが、SNSマーケティングの本質です。
SNSマーケティングでは、ユーザーが求めていない宣伝情報を無理やり広めようとしてもコストが嵩むばかりでSNSの恩恵を受けられませんが、ユーザーが求めるサポート情報などは、お金をかけずとも自然に広がります。
「来店者の満足度を高め、本当のファンになってもらう」ことが「新規開拓」に繋がる道そのものなのです。

O2Oの落とし穴

「広告やキャンペーンで新規ユーザーを掻き集めれば、実店舗にお客さんが湧き出て来る」という誤認は、次のような落とし穴に繋がっています。

例えば・・・Facebookページの集客をFacebook広告だけに頼っているケース。

確かにFacebook広告は、うまく運用すれば、最も安く着実にファン数を伸ばすことができるので当社も推奨しておりますが、それだけではなく、実際の顧客(来店者)を集める導線もきちんと用意しておくべきです。
その方が、いつも話題が盛り上がり、実際の来店に繋がるコミュニティが作りやすく、運用の費用対効果が高まります。

他にも「御社のターゲット層のユーザーを約●万人ほど、御社サイトに誘導できますよ」などとキャンペーン提案をされると、安易にそれだけに頼ってしまいそうになりますが、そこからサイトに飛んできたユーザーが実際に来店してくれそうか、一度きりで終わらず常連客になってもらう仕組みがあるか、セットでよく考えてみる必要があります。

そうした思考を怠ると、「お金をかけて集客したのに、来店に繋がっていない!」という事態に陥りがちです。

集客施策を立てる際には、導線ごとに目標値を設計し、例えば「SNSファンの半数またはそれ以上が店舗経由」など、「来店者とのつながり」を重視することが、成功のポイントです。

【具体例01】店舗で無料の無線LANサービスを提供

それでは「店頭で来店者とつながる」工夫として、どのようなことが考えられるでしょうか?!

例えば、セブン&アイ・ホールディングスは、O2O施策として無料の無線LANサービス「セブン・スポット」を東京23区内のセブン-イレブン、イトーヨーカドー、西武、デニーズなどの各店舗で提供しています。

デニーズなどの日常的に利用する飲食店で、無料のWi-Fiが使えるなら、それだけでもリピーター獲得に繋がりそうですね(1回60分までのサービスになっており、回転率にも配慮が見られます)。

更に、来店してWi-Fiに接続すると、アイドルグループの壁紙などの日替りコンテンツがダウンロードできるキャンペーンを展開し、満足する来店促進効果が得られたといいます。

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このように、日常的に利用する飲食店なら、無料の無線LANサービスで利便性を提供しつつ、接続して最初に現れる画面上でSNSログインを促してワンクリックで繋がるなど、自然な導線を設計できるのではないでしょうか。

【具体例02】アプリダウンロードで明らかにお得!

ファストファッションの「G.U.」では、売れ筋商品の値札に2種類の値段がついており、購入するなら「モバイル会員アプリをダウンロードした方が明らかにお得」という状況を作り出しています。

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「モバイル会員」と言っても、メールアドレスなどの個人情報を開示する必要はなく、レジで用紙に名前等を記入する手間もなく、ただアプリをダウンロードするだけで、会員IDが割り振られます。手間もなく、個人情報の心配や、しつこくメールが来る心配もなく、手軽でスムーズな導線設計が参考になります。

このように「アプリダウンロードで明らかにお得」な状況を作り出し、アプリで繋がるのも1つの良い方法です。
アプリを介して、TwitterやFacebookのログイン機能を付けておけば、ユーザー側でいちいちIDとパスワードを入力する手間もなくログインできSNSへの導線もスムーズになります。
購入した商品のスタイリング提案コンテンツなどを用意しておいて、その後も度々閲覧してもらったり、ユーザーの満足度を高める工夫があると、より良いでしょう。

【具体例03】来店者の日常時間に入り込むアプリ

スマホアプリを通じたO2O戦略といえば、無印良品の『MUJIpassport』も参考になります。

ポイントを貯めることができるアプリなのですが、単に「ポイントカードのアプリ化、一元化」というだけでなく、「ユーザーの日常時間にいかに入り込むか」という視点で設計されています。

店舗での商品購入だけでなく、来店ポイントなど、以下のような多様なシーンでポイントを貯めることができるようになっています。(※正確には、マイルを貯め、マイル数に応じてショッピングポイントを付与するという二段階設計)

・店頭での商品購入
・オンラインショップでの商品購入
・店舗への来店・チェックイン
・商品への口コミ投稿

このように非常に幅広いシーン、ブランドに関わるあらゆるシーンで使えるアプリを提供することで、顧客接点を増やし、エンゲージメントを高めています。

また、無印良品では、この『MUJIpassport』以外にも、目的に応じて複数のスマホアプリを展開しています。
いきなり様々な機能を盛り込んだ決定版アプリを作ろうと気負ってしまうとハードルが高くなりがちですが、まずは、目的や機能を絞り込んで、気軽に試してみて、ノウハウを蓄積していくのが良いかもしれません。
複雑な仕様のものでなければ、スマホアプリは安価に制作できるようになってきていますし、「スマホアプリを通じていかに来店を促進するか」今後、ますます重要なテーマになってくると思います。

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(※出処:Mojule Apps, 2013/09)

応用アイデア

以上に、Wi-Fiサービスや、自社アプリを通じて、店頭で来店者との繋がりを作る事例をご紹介しました。

具体例01のように「アイドルグループのコンテンツなんて提供できない」という方は、自社が提供できるコンテンツで、ユーザーに喜ばれそうなものは何か、是非考えてみて下さい。
例えば、スターバックスさんが、季節限定スイーツのレシピを公開されていますが、「レシピ」も優良コンテンツの代表例です。
O2Oに限らず、WEBマーケティングの領域では、ユーザーが喜んで購読したり、シェアしてくれる「コンテンツ力」は必要不可欠な要素になります。

「『MUJIpassport』のようなアプリを開発するほどの予算がない…」と思った方、機能を絞り込めば、それほど予算をかけずに高い集客効果を狙うことも可能です。
例えば、週に何度もランチに行くような飲食店なら、1日1回ドリンクやデザートが当たる「ガチャ」のようなゲームに参加できるアプリなど、いたって単純な作りでも、ユーザーメリットさえ用意できれば効果を見込むことができます。

店舗数が少ない場合は、「LINE@」を利用するのも良いかもしれません。
当社が携わらせて頂いたカフェの事例で、「LINEお友達限定、コーヒー1杯無料」としたところ、来店者の8割以上がその場で友達登録をしてくれるという結果が得られ、イベントを開催する時もLINEからのお申込みが圧倒的に多かったようです。

これは、LINEが他のSNSに比べて集客効果があるというより、「一度来店した人ばかりを集めていた」ためです。もちろん、アクティブに保つためには、日々の運用もきちんと設計する必要があります。

まとめ

様々な事例を見る中で、ソーシャルメディアマーケティングで来店促進効果を着実に上げていくためには、「来店者といかに繋がり、その満足度を高めるか」という工夫が不可欠だと考えています。

店頭で「Facebookやってます!」と張り紙をしただけというケースもよく見かけますが、それだけでは、ユーザーメリットが不明です。

また、Facebookでわざわざページ名を入力して検索するのはわりと面倒で、導線がスムーズではありません。

「来店者といかに繋がり、その満足度を高めるか」は、成功の鍵を握る最重要ポイントであり、一捻りも二捻りもすべきではないでしょうか?

ユーザー参加型キャンペーンで「facebook女子旅」を商品化!オープン化のメリットとは?

商品企画過程をオープン化して、多くのユーザーに意見を求めるメリットの1つは、参加ユーザーが、商品化を待ち望み、積極的に広めてくれる「パートナー」になってくれるということです。

特に、”旅”という商材は、多くのユーザーが企画に参加しやすい商材です。

ここでは、公共宿などを活用してお手頃価格の旅ができるWEBサービス“お宿ネット”を運営している、エムアンドエムサービス様とのコラボレーションによって”ユーザー参加型”で商品化した「Facebook女子旅」の事例を紹介し、「オープンな商品企画」によって企画段階から市場をつくるマーケティング手法について整理します。

 

  • ユーザー参加型商品企画「やどねーさんと一緒に女子旅を妄想しよう!」概要
  • 01| 多くの人が参加しやすい「場」のデザイン
  • 02| ニーズ調査は、オフラインで深め、オンラインでブラッシュアップ
  • 03| ワークシートを用意し、ユーザーに直接企画してみてもらう
  • 04| Facebook連携アプリ「Like or Not?」で拡散
  • おわりに

ユーザー参加型商品企画「やどねーさんと一緒に女子旅を妄想しよう!」概要

エムアンドエムサービスが運営する Facebook ページ「お宿ねっと公式ページ」では、2012 年 7 月より、Facebook を介してユーザーと一緒に女子 旅を企画する「やどねーさんと一緒に女子旅を妄想しよう!」プロジェクトを実施。

Facebook クエスチョンや オフラインでの、Face to Face の ヒアリングを通じて、ユーザー参加型のキャンペ ーンを実施しました。

オフラインとオンラインの両方を相互補完的に活用し、ユーザーとの対話を繰り返しながら、「女子旅」を企画していきました。

以下に、その具体的なフローとポイントを整理します。

01|多くの人が参加しやすい「場」のデザイン

Facebookでユーザー参加が手軽になったからと言って、実際にユーザーがワクワクする企画でなければ、誰も参加しません。

多くの人に参加してもらうことが重要なプロジェクトでは、
ユーザーがワクワクしながら企画に参加してくれる「場」のデザインが「ユーザー参加」の成否を分かつ重要ポイントになります。

特に注力したのが、「女子旅”妄想”」というキャンペーンコンセプトづくり。

ターゲットの女性たちにとっては、旅自体だけではなく、旅の計画も楽しみの一つ。

「ここに行って、これして、あれして、こんな写真を撮って、あんな話をして・・・。」

それは、旅を”計画”するというより、好きなことを”妄想”する楽しさなのではないか、という洞察をもとに、実際に旅行を計画するときのように、リアルなワクワク感をもって企画に参加して欲しいと考え、「女子旅”妄想”」という言葉を選びました。

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また、商品企画のナビゲーターとなる「やどねーさん」のキャラクター設計も、女性達に親しまれる女性の先輩キャラで、「お宿ネット」のサービスイメージに合うようにこだわってデザインしました。

02| ニーズ調査は、オフラインで深め、オンラインでブラッシュアップ

まず、フォーカス・グループ・インタビューを行い、できるだけ洞察を深めた後に、その偏りを是正するためにSNS上でより多様なユーザーに問いかけてみる、という手法をよくとります。

現行の「女子旅」に関する情報をもとに、「女子旅」について意見を聞いてみると、実際に出たのは、例えばこんな声。

単に「まったり」するよりも「アクティブ」を求める。
実際の声:「まったりならホームパーティでも出来る。観光やお出かけをしながらいつもと違う刺激を受ければ、話も盛り上がりそう!」

特に、普段から会っている「遊び友達」と行く場合には、その傾向が強い。
実際の声:「おしゃべりは女子旅の楽しみの一つだけど、遊び友達とは結構話してるから、メインの目的にならない。大学の友達(旧友)とかなら、ゆっくりしゃべりたいかも・・・」

こうして得られた「F1層は『ゆったり』の訴求よりも『アクティビティ』の訴求に惹かれる」という仮説に対して、ヒアリング対象によって生じる偏りを是正し、仮説を鍛えていくために、オンラインで、より多様なユーザーの声を集めていきます。

例えば、Facebookクエスチョン「女子旅でやるならどっち?」では、「アクティブに観光・お出かけでワイワイ」に53票中35票が集まりました。
こういったタイムライン上のやりとりを続けながら、徐々に仮説を鍛えていきました。

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03| ワークシートを用意し、ユーザーに直接企画してみてもらう

専門性の高い商材では、ユーザーの考えた企画が技術的に実現困難だったり、専門性が高すぎてユーザーにとって企画のハードルが高すぎたり、という問題が生じることが多いですが、”旅”という商材なら、多くのユーザーにとって企画しやすいため、直接企画に参加してもらいました。

まず、行きたい旅行について「妄想」し、当社で用意したワークシートに書き込んでもらいました。

ワークシートには、ホテル名や想定予算など、企画の条件となる部分に制約を設けておくことで、企画しやすいように工夫しました。

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ここで、「女子力UP」や「リア充」といったキーワードや、「自然の中で○○体験」「星空観察」「時間を気にせずエステ・温泉」などの訴求ポイントが浮き上がってきました。

こうしたプロセスを経て、最終的に、全工程に参加していた企画のプロが、企画を練り上げていきます。

04| Facebook連携アプリ「Like or Not?」で拡散

企画のプロが手を加えて、「みんなで”妄想”した女子旅プラン」の企画案を7案作り上げたら、更にオンラインでより多くのユーザーを巻き込みブラッシュアップしていくため、当社オリジナルアプリ「Like or Not?」を使ったキャンペーンを行いました。

Facebookアカウントで簡単に参加でき、表示された女子旅プランに「Like」か「Not」かのボタンを押すと、次々とプラン案が切り替わり、最後の一覧ページでは「ここが好き」「もっとこうしたらどうか」などのコメントも任意で書き込めるようになっています。

みんなで”妄想”した女子旅プラン7つに、自分の意見・妄想を添えて、Facebookアルバムとしてシェアしてもらうことで、多くの人に楽しみながら参加してもらえるようにしました。

▼「Like or Not?」スタートページ

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▼女子旅プランの例

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更に、メールアドレスを登録すると、女子旅が商品化された時に通知され、全員20%OFFの特典をプレゼント!、モニター参加枠も3名様分用意しました。

このアプリは、「商品企画」の観点からは、最終企画案について多くのユーザーの「Like」か「Not」かといった態度を知り、その理由や具体的なコメントを併せて知ることができるので、最終仕様を絞り込む「コンセプトテスト」の意味合いがあります。ユーザーの基本属性別に集計することもできます。

そしてそれ以上に、ユーザーに手軽に楽しく参加して「アルバムシェア」してもらうことで、その友達にも参加してもらい、より多くのユーザー参加を促し、キャンペーン内容についてよく理解し関心を持ってもらえる点が、大きなメリットです。

こうして、「商品化されたら通知してほしい」「割引価格で購入したい」というユーザーが多くでてきて、メールアドレスを登録してもらうことができた=商品化を待ち望んでくれているユーザーリストができたという点が、今回のプロジェクトで、喜んで頂けたポイントでした。

おわりに

「ユーザー参加型商品企画」は、以下の3つのポイントによって、ヒット商品を生み出しやすいと私達は考えていますが、今回の事例は、3つ目の「参加ユーザーをパートナーに」というところを最も際立たせたプロジェクトとなりました。

具体的には、商品企画の過程をオープン化することで、商品化を楽しみに待ってくれてメールアドレスを登録してくれるユーザー(パートナー予備群)がたくさん出来たということです。

Point

そのためには、もちろん、単にオープン化すれば良いということではなく、

  1. ユーザーがワクワクして参加したくなるような場づくり:「女子旅”妄想”」のコンセプトや、親しみやすいキャラクター設計等
  2. みんなで妄想した女子旅プラン7つを「Like or Not?」で評価・ブラッシュアップしてもらうという、手軽で分かりやすい参加方法
  3. 「参加者全員20%OFF(3名様のモニター枠あり)」という後押しインセンティブの設計

などの工夫がありました。

こうしたやり方は、例えば、比較的小ロットでも生産可能な地域特産物などの場合、企画段階で予約販売を行い受注生産で商品化するといった在庫リスクなしの商品企画にも応用できそうです。

【ユーザー参加型商品企画】カメラ女子の声から、新しい形のカメラカバー「カメラシュシュ」商品化

「ユーザー参加型商品企画」の1番のメリットは何でしょうか?
「”ユーザー目線ならでは”のユニークなコンセプトを生み出しやすい」ことだと、私達は考えています。

ここでは、カメラケースの大手メーカー、ハクバ写真産業様とのコラボレーションによる女性向けカメラカバーの商品企画プロジェクトの事例に基いて、「ユーザー参加型商品企画」で「ユーザー目線ならではの、ユニークなコンセプト」をいかに生み出すのか、整理します。

  • カメラ女子の「ほしい!」を叶えるカメラカバー「カメラシュシュ」とは?
  • 「思いもよらなかった使われ方」を探す、観察&ヒアリング
  • ユーザーの声から発想する、コンセプトメイキング
  • まとめ
    • 「ユーザー発想」は、「ユニークなコンセプト」を生み出しやすい
    • ソーシャル時代に、ますます「ユニークなコンセプト」が求められる

カメラ女子の「ほしい!」を叶えるカメラカバー「カメラシュシュ」とは?

「カメラシュシュ」は、女子のお馴染みのヘアアクセ、「シュシュ」をモチーフとしたカメラに“着せる”新しい形のミラーレス一眼・マイクロフォーサーズ用カメラカバー。

両吊りストラップに通して、左右にスライドさせるだけで簡単に着脱できます。
カバーを外して撮影する時も、サイドにスライドさせて垂らしたままでOK!
これまでの大きなカメラケースと比べて撮影時にカバーが邪魔にならず、アクセサリーのようにかわいらしく飾ってくれます♪♪

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カバーを付ける時は、シュシュの中にカメラレンズの突起部分を入れることで、簡単に固定できる仕様です。

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2011年当時、カメラ業界の常識では、防塵・防傷・防滴などの機能性にこだわってボコっとした形状のいかついカメラケースばかりで、女性向けといっても柄をストライプやドット柄にしたり、色をピンクにする程度でした。

そんな中、両側が開いているカメラケースは、大手カメラケースメーカーさんとしては常識外れの企画でした。

カメラシュシュ

「カメラシュシュ」

カラー:ブラック、ブラウン、ピンク
希望小売価格 2,100円(税込)

2011年12月発売

「思いもよらなかった使われ方」を探す、観察&ヒアリング

コンセプト立案前に、できるだけ深く、ユーザーの声を聴いていきます。
できるだけ洞察を深めるため、まずは”リアル”で観察やヒアリングを行い、ユーザーニーズを深く掘り下げていきます。

ガールズ・ミーティング

ここで、メーカーが思いもよらなかったような「新しい使われ方」を発見したら、それがアイデアの原石になります。

例えば、保護性抜群の専用カメラケースではなく、下の写真のように、普通のポーチをカメラカバーとして代用している女性が多くいることが分かりました。
理由を聞くと、「カメラカバーはコンパクトで可愛いものがいい」とのこと。

カメラアクセユーススタイル

メーカーの視点からは、「カメラは専用のケースにしまって当然」と思われがちですが、ヒアリングを経て、特に、カメラの「ファッション性」を重視するカメラ女子にとっては、

  1. 「実は、最低限の防塵、防傷、防滴機能のあるカバーで満足しているのでは?」
  2. 「十分な保護性よりも『コンパクトさ』や『ファッション性』のほうが大事なのでは?」

という発見がありました。

ユーザーの声から発想する、コンセプトメイキング

コンセプトメイキングの過程こそ、最もユーザーの声を反映させるべきところです。
反映させるというより、「ユーザーの声から発想する」という方が適切かもしれません。

例えば、”カメラシュシュ”の場合、ユーザーの声から、以下の4つのポイントを重視した商品デザインを行うことになりました。

ユーザーの声と訴求ポイント①|ハンズフリー!斜めがけスタイル

ちょっとしたお出かけでは、カメラに斜めがけストラップだけを着けて持ち歩くというユーザーが多くいました。
理由は、「2つ以上のバッグを持ち歩きたくない」し、「ケースをつけたままでバッグに入れるとかさばる」から。
しかしケースを付けずに持ち歩く時は、「歩く時にカメラをぶつけて、傷がつかないか心配」「埃などでカメラが汚れてしまわないか心配」という不安感があることも分かりました。

そこで、カメラシュシュは、ストラップを利用した「斜めがけスタイル」をそのままに、傷や埃の心配を取り除く、コンパクトな仕様を目指しました。

訴求点1

ユーザーの声と訴求ポイント②|撮影時に邪魔にならない!

「撮影時にケースが邪魔!」という悩みが多かったので、カバーを外しても、ストラップにシュシュを付けているかのように、かわいくコンパクトに持ち歩くことができる設計を重視しました。

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ユーザーの声と訴求ポイント③|着脱簡単!

カメラ女子のストレスは、「撮影時の出し入れが面倒」ということ。
「”今!”というシャッターチャンスには、さっと外して撮影したい!」
そのため、カメラシュシュは、左右どちらかにずらすだけで、カバーを外せる「着簡単」な仕様にこだわり、シャッターチャンスを逃さないよう工夫しました。

訴求点4

ユーザーの声と訴求ポイント④|かわいい♡シュシュモチーフ

カメラ女子の既存のカメラケースへの大きな不満は、「かわいいケースになかなか出会えない」ということでした。特に不満が多かったのが、何と言っても”カメラに即してボコッとしたいかつい形状”。
女性にお馴染みのヘアアクセ、”シュシュ”をモチーフにしたデザインで、ケースのファッション性を追求しました。

訴求点3

商品化へ向けて・・・

最終仕様を詰めていく段階では、

「ユーザーにとっての価値」を追求するためには、コストや技術面で、クリアしなければならないハードルがある場合も多くあります。

「カメラシュシュ」でも、技術的な検討事項が多くありましたが、国内トップクラスのカメラアクセサリーメーカーであるハクバ写真産業様との恊働により、商品化が実現しました。

まとめ

「ユーザー発想」は、「ユニークなコンセプト」を生み出しやすい

ハクバ写真産業の商品開発ご担当者様からは、「両側が開いているなんて、長年カメラケースを企画してきた立場からは絶対に考えつかなかったけれど、ユーザーの声を聞いてみれば、こんな商品も求められているのかもしれないね。」と、驚きのお言葉を頂きました。

もちろん最終仕様を詰める際には、安全性など、プロの視点からの技術的検討を重ねていくことになります。

けれども、まずコンセプト立案段階については、そういったメーカー発想をあえて外して、ユーザー発想に徹して考えることで、ユニークなコンセプトに辿り着きやすいことがユーザー・イノベーション研究からも明らかになっています。

ある科学装置について、ユーザーグループと、メーカーの専門家集団とに、改良企画を行ってもらったところ、メーカーは「ソリューション情報」に基いて既存品の延長で性能や信頼性を高める傾向が強かったのに対し、ユーザーは「ニーズ情報」に基いて”質的に新しい体験”をもたらすような提案をする傾向が強かったといいます。

InnovationType

そのため、まずはユーザー目線に徹して、ニーズ情報に基づくコンセプトを自由に発想し、その後でプロの視点を加え、外せないポイントを保ちながらコスト面・技術面の検討を重ねブラッシュアップしていく…というプロセスが、「ユーザー参加型商品企画」のメリットを享受できる最善の方法だと考えています。

ソーシャル時代に、ますます「ユニークなコンセプト」が求められる

ソーシャル時代には、ユニークなもの、心を動かすものは、口コミで自然に遠くまで広まっていきます。

一方で、「どこにでもあるもの」「類似品との違いがぱっと分からないもの」「価格を少し安くしただけのもの」は、広告でお金をかけて広めようとしても、なかなか広まりません。

インターネット上の口コミ・評判が、購買行動に大きな影響を与える今、「ユニークな商品」をいかに生み出し続けることができるか、これまで以上に重要な課題になっています。

そのソリューションとして、既存の商品開発プロジェクトに加え、「ユーザー参加型商品企画」プロジェクトを並行して走らせてみる、というのは試してみる価値があるのではないでしょうか。